「梟小路 魁」が環境ビジネス書を上梓

書籍表表紙①140425

梟小路魁(オーエスラボ顧問)が、環境コミュニケーションズ社より「環境モニタリング・サービス・プロバイダー・ビジネスへの挑戦」を上梓しました。梟小路魁氏は、環境モニタリングビジネスは、これまでB to BビジネスでしたがB to Cの視点に立てば、そのサービスの景色が変わることを指摘。すなわち環境モニタリングサービスは、プロバイダーとしての性格を持つことの必要性を説いている。地方自治体の環境部局に溜まった膨大な環境情報(データ)を、分かりやすくインフォグラフィックスhttps://www.youtube.com/watch?v=QYSpTMPn3YQをふんだんに使うことで、多くの人びとに理解が得られる情報へと変化する。これからの環境モニタリングサービスは、ICT:http://kotobank.jp/word/ICTとSNS:http://e-words.jp/w/SNS.htmlの下で大きく変革する時代が到来したと述べている。

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地球温暖化による異常気象現象にもっと関心を!

“ハリケーン・モンスター”(台風30号)がフィリピンレイテ島に上陸し、甚大な被害をもたらしました。米国のabc放送は、この台風を「モンスター」と表現したようです。何しろ瞬間風速は未だかつて経験のない90m/secに達し、風で吹き飛ばされ家屋や木々、加えて4mの高潮が押し寄せ、町や村の家屋を押し流しました。被災現場は、TVで拝見する限り、まさに日本における3.11の再来のような様相で、極めて強いショックを覚えたのは、私だけではなかったと思います。日本と違って発展途上国という経済的に弱い国における自然災害は、地域社会の仕組が不安定であることから、略奪や暴行など治安の悪化が表面化し、見たくない光景を見ることになってしまいました。国際的な効果的支援とは、シリアのような内戦がおこっているのではなのですから、見たくない光景の前に支援の手を差し伸べる手立てはなかったのか、考えさせられた災害の実態でした。

おりしも、「気候変動に関する政府間パネル」の会合CO19がポーランドで開催(2103/11/11)される直前に起こった災害でした。涙ながらに支援を訴えていたフィリピン人の姿は、印象的でした。このことが、地球温暖化阻止に向けた強いメッセージになったと、期待したいものです。日本のこの1年を振り返っても、5月に四国から始まった「猛暑」、その後、いたる所でかつて経験しなかった豪雨、突風、竜巻、巨大台風、こうしたことを踏まえ、日本の気象庁は過去に経験したことのない異常気象現象に対して、直ちに避難を求めるメッセージとして「特別警報」を新設しました。そうした矢先、伊豆大島に台風26号が直撃、24時間のうちに824㎜という豪雨が襲いました。明らかに「特部警報」が運用されるべき「これまでにない豪雨」であったにもかかわらず、この警報は使用されず大きなダメージを受けてしまいました。島という特別な地域であったが故に、「特別警報」を発令するに至らなかったと説明されていましが、どうも腑に落ちません。最後は人が決めることですが、意思決定者が意思決定をするに相応しい場所に居なかったことが、適切な判断を下せなかったために「特別警報」を出せなかったことから、人災の臭いも致します。所詮ルールは人が使うのですから、今回は、それが活かされなかった事例として、一つの教訓となった災害だったようにも思います。

ところで、824㎜/24hrの雨量がどれだけすごかったのか、現場を見れば一目瞭然ですが、頭の中で検証してみるのも意味があると思い、計算をしてみました。伊豆大島の面積は、約91㎞2です。この島に満遍なく824㎜(0.824m)の雨が降ったと想定します。そして、島を9.5㎞×9.5mの正方形の島だと仮定し、0.824m雨がどれだけの量になるか計算すると、9500m×9500m×0.824m=74,366,000m3となります。水1m3は1トンに相当しますから、24時間でおよそ7,440万トンの雨が降ったことになります。分かりやすくするために、20万トンのタンカー に換算すると372隻分の雨が24時間で、伊豆大島に降り注いだことになります。これでも実感がわかないでしょうが。およそ想像を絶する雨が降ったことは間違いないことで、その結果、山津波が発生したということでしょうか。

最近、地震については、より厳しいシミュレーションデータが公表され、その被害の甚大さを予測しています。一方、地球温暖化につては、IPCCの第5次評価報告書で、第4次報告書より一歩踏み込んだ、人為的要因の可能性を95%以上と発表しています。

今一度、この2013年の1年間を振り返ってみましょう。地球温暖化が原因と見られる異常気象現象(豪雨、猛暑、突風ならびに竜巻、そして巨大化した台風等)は、過去に類例を視ない頻度で発生しています。フィリピンのレイテ島に直撃した台風30号は11月8日でした。その後10日には日本列島でも東北地方で低気圧の発達により、大雨や突風が吹き荒れ、大きな被害が出ています。

TPPの交渉参加により、日本政府は新しい競争力のある農業経営の在り方や、また、農業の近代化に力を注ごうとしていますが、地球温暖化に伴う異常気象に対する取り組みについては、せいぜい気象庁の警戒警報の文言に「特別警報」が追加されたくらいで、頻発する異常気象と強大化するそれぞれの事象に対処するための対策が検討されているようには思われません。これは、大いに危惧するところです。日本政府は、レジリエンス(Resilience)を国家目標に掲げています。もともと自然の分野で使われている言葉のようでが、その意味は「強靭化」「復元力」といった意味を持つようです。気象庁が発表した「特別警報」だけでは、如何にも地球温暖化を意識したとは言えないのではないでしょうか。「特別警報」の発令は、直ちに避難行動をとるとの説明がありますが、高齢化社会を迎えた状況は、このことを難しくしています。お粗末なレジリエンス構想のようにしか感じられません。これでは、国家として無責任であると考えるのは、私だけでしょうか。3.11の教訓をもとに、新たな都市作り、特にスマートグリッドなどは、様々なインフラ条件が整っている都市再生を意識したテーマは豊富ですが、森林(山)、里山、河川、水田地帯、沿岸部等におけるレジリエンスは、意識されていないように思われてなりません。

アル・ゴア元米国副大統領が「不都合の真実」を発表したのは、今から7年目の2006年です。そしてIPCCが第4次評価報告書発表したのが翌年の2007年、同報告書には「明らかに地球温暖化は人為的な要素によってもたらされている可能性が大きい」と説明されています。これで、科学的評価報告を出したIPCCとアル・ゴア元米国大統領は、地球温暖化問題で2007年のノーベル平和賞を受賞しています。ゴア氏のプレゼンテーションでは、今日起こっている様々な異常気象現象を巧みに発表しています。世界の科学者が認めた「不都合の真実」から7年経ちました。状況は改善されたでしょうか、実態は改善されるどころか、全球の二酸化炭素の量は着実に増え続けています。2013年5月には、ハワイのマウナロア観測所でCO2濃度が400ppmを記録したと報じられました。ちなみに産業革命(18世紀)以前の大気中のCO2濃度は260ppm程度でした。

私たちは、地球温暖化による異常気象について、強く関心を持ち、温室効果ガス(GHG)の削減はもとより、異常気象によるダメージを可能な限り低く抑える方策を急ぎ見出す必要があります。そのための行動を直ちに起こす時代が到来したと考えるべきです。

地球温暖化対策に配慮した日本の農業の在り方を考える

-地球温暖化対策に配慮した日本の農業の在り方を考える-

-露地栽培を補完する完全制御型木造植物工場建設の時代到来-

  1. はじめに(温暖化に伴う異常気象が頻発)

2013年9月中旬の台風18号は多大な被害をもたらし、日本政府はこの災害を「激甚災害」に指定した。同台風による被害状況は未だ詳細には明らかにされていないが、農地や農業用水路等の農業関連の被害は、京都府と滋賀県で10億円以上になり、全国では42億円を超える見込みであることが、9月27日のNHKニュースで紹介された。

ところで、日本における2013年度の初夏から初秋にかけて、長雨、豪雨、気温上昇、強風(竜巻)等の異常気象が頻発した。それをまとめたのが表-1(出典:日本経済新聞2013年9月3日号)である。

表-1 2013年5月~9月にかけて発生した異常気象

月 日

異常気象の内容

5月24日

  • 大分県日田市で今年全国初の猛暑日

6月13日

  • 33地点/927地点で猛暑日。6月最多

7月8日

  • 山梨県甲州市などで今年初の38度超を記録

9日

  • 〃甲州市で今年初の39度超を記録

10日

  • 猛暑日が今年初の100地点を超えた

11日

  • 140地点で猛暑日。7月最多を記録

28日

  • 山口、島根両県で「特別警報」(※)相当の大雨

8月9日

  • 秋田、岩手両県で特別警報相当の大雨。猛暑日が今年初の200地点越え

10日

  • 甲府市と高知県四万十市で40.7度。40度超えは6年ぶり

11日

  • 297地点で猛暑日。今年最多

12日

  • 四万十市で国内観測史上最高の41.0度を記録

13日

  • 四万十市で4日間連続の40度超え

16日

  • 754地点で真夏日。年度最多

24日

  • 島根県西部で特別警報相当の大雨

26日

  • 53日ぶりに猛暑日ゼロ

9月2日

  • 埼玉県越谷市、千葉県野田市で竜巻が発生

4日

  • 徳島市、名古屋市、栃木県矢板市で特別警報相当の大雨。

16日

  • 台風18号愛知県豊橋市に上陸

   ※:気象庁は、2013年8月30日(金)に「特別警報」の運用を開始した。

これまで、大雨、地震、津波、高潮などにより重大な災害の起こるおそれがある時に、警報を発表して警戒を呼びかけていたが、今後は、この警報の発表基準をはるかに超える豪雨や大津波等が予想され、重大な災害の危険性が著しく高まっている場合、新たに「特別警報」を発表し、最大限の警戒を呼びかけることになった。

  以上のような頻発する異常気象現象について、NHKをはじめ日本の主だったマスコミは、これらの要因が温暖化によるものであるとの説明に極めて慎重で、最近になってようやく発せられるようになってきたと感じたのは、私だけではないと考える。

  それもそのはず、9月28日の日経朝刊の第1面に『温暖化「極端な気象」頻発』の見出しに続き、第3面には27日にストックホルムで開かれていた国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の会合で、第5次評価報告書に盛り込む研究成果についての協議が行われた。その結果、次の①~⑤が評価報告書に取り上げられることが決定され、2013年10月1日にリリースされた。

  1.  温暖化は人間活動に起因する可能性が95%以上に達する
  2. 温室効果ガスの濃度は少なくとも最近80万年で前例のない水準に達した(2013年5月にハワイのマウナロア観測所で、CO2濃度が400ppmを記録)
  3.   二酸化炭素濃度は産業革命から40%増加した
  4.  今世紀末の平均気温が0.3~4.8℃上昇
  5.  今世紀末までに海面が26~82cm上昇

この第5次評価報告書は、見方を変えれば、このままでは“温暖化地獄”は避けられない状況にあることを示唆するものである。

  いみじくも日本において、この1年間で起こった様々な自然災害(猛暑、豪雨、竜巻、強大化し台風等)は、明らかに温暖化がもたらした事象であったと言えよう。以下、論文を添付したので参照されたい。地球温暖化と植物向上の役割131014修正


 

21世紀後半以降、私たちの孫の代には気候変動の自己増幅が

大変な被害をもたらした台風18号、横浜の午後7時の夜空、眩いばかりの月の光、まさに台風一過というのでしょうか、でもこれを見て楽しんでいる場合ではありません。今年の異常気象について、ざっと振り返ってみました(出典:日本経済新聞2013年9月3日号)。

  1. 5月24日:大分県日田市で猛暑日(摂氏35℃以上)を記録
  2. 6月13日:気象観測地点のうち33地点で猛暑日、6月としては過去最多
  3. 7月8日:山梨県甲州市で38℃強を記録
  4. 7月9日:同甲州市で今年初の39℃強を記録
  5. 7月10日:気象観測地点のうち100地点で猛暑日
  6. 7月11日:140地点で猛暑日
  7. 7月28日:山口、島根県で特別警戒相当大雨(これまでに記録したことのない大雨の意)
  8. 8月9日:秋田、岩手両県で特別警戒相当の大雨/加えて、200地点で猛暑日
  9. 8月10日:甲府市と高知県四万十市で40.7℃を記録(40℃超は6年ぶり)
  10. 8月11日:297地点で猛暑日
  11. 8月12日:四万十市で41.0℃を記録(観測史上最高)
  12. 8月13日:四万十市で4日連続40℃超え
  13. 8月16日:754地点で真夏日(30℃以上)を記録
  14. 8月24日:島根県西部で特別警戒相当の雨
  15. 8月26日:53日ぶりに猛暑日ゼロ
  16. 9月2日:埼玉県越谷市と千葉県野田市で竜巻
  17. 9月4日:徳島市、名古屋市80~100㎜/hrの雨(特別警戒相当の雨)/ 栃木県矢板市で竜巻
  18. 9月16日:台風18号が紀伊半島から東海、関東そして東北、北海道で温帯低気圧に/景勝地京都嵐山の前を流れる桂川が反乱、また福知山市の由良川も氾濫し      市内ほぼ全域に避難勧告(特別警戒相当大雨)

如何でしょうか、いずれもその被害の大きさに驚きです。かつて経験のないほどの大雨、その水の威力になすすべもなく、被害をただ茫然と見つめなければならない状況、誰がこんな事態を予測したでしょうか。

多くの皆さんは、今から41年前の1972年に“ローマクラブ”が発表した「の限界」はご存知だと思います。その当時の執筆者の一人であるヨルゲン・ランダースは、「成長の限界」から40年が経った2012年に、「2052」(今後40年のグローバル予測)を発表しました。書籍の冒頭に、何故、この時期に発表したのか、その一つにこう書かれています。「しきりに未来について心配していた10年ほど前、私は、人類が直面している難問の大半は解決できるが、少なくとも現時点では、人類は何らかの手立てを打つつもりがないのだと確信した。だからと言って世界が終わるわけではないが、地球の未来はあまり明るいものではないことを、それは意味していた。だが、そう悟ったことによって、むしろ苦悩は和らいだ。つまり私の自らの敗北を受け入れたのである。」2052、p.21より。

私は、読み始めたばかりで、現段階では、内容についてもっと立ち入って説明できる状況にはありませんが、「成長の限界」の発表から40年間、地球上で起こる様々な不都合について、人類は、予防措置はもとより、すでに起こっている事象への対処すら真剣に取組んでこなかった。21世紀末までには、まだ時間がある。ならば、2012年からの次の40年間の処方箋に加え、更なる強い警鐘を鳴らすというのが、この本の趣旨だと、私は捉えました。同書のp.474に「人間が地球の限界に適応するプロセスは既に始まっている。これから40年間はエコロジカル・フットプリントを抑えようとする取り組みが続くだろう。人口とGDPの伸びは鈍化するが、それは数々の取組が功を奏したというよりむしろ、都市化が進み出生率が低下し、また、社会不安のせいで生産性が低下し、世界全体の20億人にも及ぶ貧困層が依然として貧しさから抜け出せないでいることからもたらす結果である。一方、資源効率は飛躍的に向上し、気候に優しい解決策も目覚ましい進化を遂げる。そして、人々の価値観は、所得を増やすことより、個人の幸せを重んじる方向へとシフトする。」…「それでも…人間の対応は時期を逸したと言わざるを得ない。未来を決めるカギとなるのは、人間活動に由来する温室効果ガスの排出量である。」…そして、最後に「手に負えなくなる可能性が極めて高いのだ」と締めくくっています。

2013年、5月から始まった異常気象の数々、誰もが地球温暖化が大きく影響していることを認識し始めました。ヨルゲン・ランダースによれば、これが遅いと指摘している。異常気象は、日本のみならずヨーロッパもロシアも、インドでも中国でも、そしてカナダや米国でも発生しています。

すでに温室効果ガスの削減では間に合わず、異常気象に備えた対策を急ぐべきだという議論に変わってきています。日本はどうでしょうか、この1年間、こんなにも異常気象によるダメージを受けながら、これらに対処する対策を打ち出しているでしょうか。ようやく平成25年8月に、気象庁は尋常でない大雨や津波等に対して、従来の「特別警戒」からランクを上げた「特別警報」基準を明らかにしました。一歩前進と言えるのかもしれません。

特別警報が出ることで、避難に対する迅速な対応は取りやすくなりますが、防災に向けた対策の視点では全くと言いてよいほど明らかにされていないのが実態です。人命救助を第一に、でも生活のための家や仕事場、畑などの財産をどう守るのか、これらの対策手法の構築が急がれます。


[1] 日本経済新聞朝刊2013/09/03

毛糸のカギ針編み珊瑚礁と地球温暖化への取組み

マーガレット・ワーサイム(Margaret Wertheim)のTED (Technical Entertainment Design)プレゼンテーションを見て

珊瑚と かぎ針編みに見る美しき数学の世界(The beautiful math of coral)の概要:自然界で見られる“ひだ”、例えば珊瑚の複雑な形状や野菜のレタス等の“ひだ”のような曲線について、数学的(ユークリッド幾何学一般相対性理論)に解き明かすことが極めて難しい。これを見事に作り出すことを可能にしたのが“カギ針編み”で、これに注目し、様々な珊瑚礁を再現することを妹とともに3年前半(2009年を起点)から始めた。これら成果を関係者に紹介したところ、シカゴの“アンディーウォーホル美術館”が280m2(84坪)の空間を提供するので、カギ針編みの珊瑚礁を展示してはとのオファーがあった。テーマは、「地球温暖化とサンゴ礁」で、二つ返事で受け入れたが、84坪もの空間をカギ針編みの珊瑚礁で埋め尽くすことが如何に大変な作業であるか、妹から厳しく言われたものの、チャレンジすることを決めた。周知の通り、珊瑚は海水温が高くなると白化して死滅してしまう。赤、青、黄色と鮮やかな珊瑚に加え、白くなった珊瑚もカギ針編みで制作した。本プロジェクトは、多くの人々の協力のもと実現した。本TEDプレゼンテーションフィルムは、2009年2月リリースされたもので、マーガレット姉妹がカギ針編みで珊瑚作り始めた時期は、丁度、アル・ゴア元副大統領の「不都合な真実」(2007年7月)が発表された時期と重なる。その意味で、地球温暖化への関心が極めて高かった背景もあったように思われるが、それにしても科学者(数学者)であるマーガレット・ワーサイム氏の取組みは、極めてユニークな取組みであると感じた。

ICT(Information & Communication Technology)とキュレーション時代

  1. はじめに:2013年の今日、私たちは介護ロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)[1]を使って、人や重いものを軽々と持ち運べるようになったように、インフォメーションとコミュニケーション・テクノロジー(ICT:Information and Communication Technology)のおかげで、マニュアルでは膨大な時間を掛けても処理できなかった大量のデータ(数値情報のみならず文字情報等)も、簡単に短時間で処理し、目的の答えを見出すだけにとどまらず、新たな情報価値を生み出すことが可能となりました。私たちが、そうしたICTの世界に生きていることについて、改めて実感するために、谷の目線で実践できる範囲で挑戦し、把握し得たいくつかの知見について、以下に紹介します。
  2. ソシアルネットワーキング(SNS)の現状について:今日、SNSにはFace book、Homepage、Blog、YouTube 、Twitter、MySpace、LinkedIn、Minihp(ミニホムピ)[2]mixiGREEMobageAmebaGoogle+等、目的に応じて様々なインターネットサービスが存在しています。これらサービスの活用レベル(コンテンツ)を米国の例で見ると、2005年には10億のウエッブ(Web)ページと7,000万のWebサイトがあったのが、2007年の時点で、全世界では300億Webページにも達しています。具体的にどれだけの情報量がネット上で動いているのか、Face bookを例に見ると、2009年で毎週2億2,000万点の新しい写真が投稿されており、You tubeに至っては、2009年の2ヶ月間で、米国の1948年以降にテレビ放映された番組の放映数を上回っています。一方、それぞれのサイトの訪問者数を2010年で見ると、Face bookが5億4千万人以上、YouTubeが4億2,500万人、MySpaceが7,300万人、LinkedInが3,800万人、Twitterが9,700万人を数えています[3]。これらはリンダ・グラットン(Lynda Gratton)[4]著「ワークシフト」[5]から引用したものですが、2013年の今日、ムーアの法則がこの分野にも適用できると考えれば、World Wide Webの世界はさらに巨大化していることは明らかです。
  3. 膨大なデータ処理を可能にしたシステム:ウエッブ上の膨大な文章情報の意味を扱うシステムに「セマンティック・ウエッブ」(semantic web)[6]があります。通常、World Wide Web(www)上のコンテンツは、ハイパーテキスト マークアップ ランゲージ(Hyper Text Markup Language:HTML)で書かれています。この言語の限界性は、センテンスの構造を伝えることはできますが、単語あるいは文章の詳細な意味を伝えることが出来ません。これを可能にしたのが「セマンティック・ウエッブ」{データの意味や構造を記述するためのマークアップ言語XML(Extensible Markup Language)[7]で、文章にタグを付ける技術}で、タグが付けられた文章を形式化し、これによってコンピューターによる情報の収集や分析が可能となりました。これに“質問応答システム”である「ウルフラム・アルファ」[8]が加わることで、大量情報のWebから素早く目的の回答を得ることが可能となりました。先に挙げたSNSの世界の広がりは、こうしたシステム技術開発があって初めて可能となりました。しかも、これらのシステムはオープンソースのもとに開発が進められており、wwwの世界でユーザーが作りだした典型的なコンテンツが、オンライン百科事典「ウキペディア」(Wikipedia)だと言われています3。つまり、今日のICTは、インターネット上で桁違いの多くの人々が参加することで、ウキペディアのような新たな集積価値(様々なオープンソフトウエアもこの分類に入る)を作り出す、人類のパワーツールと言うことができます。
  4.  ホームページ制作を通し実感したICTとキュレーションについて:谷は、自称プロボノと称して、自分でハンドリングできるホームページ(Web)サイト“OS-lab.info/”を、2012年9月に立ち上げました。このホームページ制作に使用したアプリケーション・ソフトウエアは、Just Systemsのホームページビルダー17にコンテンツ・マネジメントシステム(CMS)ならびにブログソフトウエアであるWord press[9]が追加機能されたものを使用しました。Just Systemsのホームページビルダーには、2012年11月より、サイトへの集客支援サービスシステムである「コックピット」[10]機能が追加されたことにより、プラットホームとしての機能が強化されています。したがって、Face book やTwitterとのリンクが容易で極めて使い勝手の良いICTを実感させるものになっています。例えば、Word pressでブログを書き込むと、それをtwitterでツイートできますし、同時にFace bookサイトにブログをシェアすることもできます。OS-lab.info/サイトを立ち上げてから、10カ月が経過していますが、サイトを覗きに来ている人の数やサイトの持つ性格、さらにはSEO(Search Engine Optimization:ページの表示順位や利用率の指標)のレベルやWebサイトとしての価値(価格)などについて、Domain Sigma comやStatsCrop.com/www等のWebsサイトが分析し、それを公開してくれています。つまりホームページのバリューを客観的に示してくれている訳です。したがって、ホームページの作り込み(コンテンツ)はもとより、Face book やtwitterなどのリンクが極めて大切でることが実感できます。つまり、ITCの醍醐味をホームページ制作と運用・管理を行うことで味わうことができる訳です。ちなみにOS-lab.info/サイトのSEOのスコアは、StatsCrop.com/wwwの分析値は65%と表示されています。いうなれば、Just SystemsのホームビルダーのコックピットサービスならびにWord pressを使うことによって、様々なWebサイトがサイト分析をすることで、「キュレーション」[11]してくれるキュレーターの役割を担ってくれるという訳です。こうしたことがネット上で実現できたのは、前述した「セマンティック・ウエッブ」(セマンティックボーターをブレークスルーしたシステム)や「ウルフラム・アルファ」の登場によって可能になりました。そして、キュレーター[12]とは、ICTの世界では、情報を収集・選別・意味づけ、共有することその行為者の意味であると紹介されています。時代はSNSです。Lynda Gratton著「ワークシフト」の中に、2025年には50億人がインターネットで繋がっている。現在、1人のTV視聴時間が週平均20時間、一人が仮に1時間TVを見る時間を減らせるならば、全世界で90億時間の「余剰時間」が作られ、この時間をネットで使うことによって、とんでもない集積価値を生み出すであろうと説明しています。OS-labは、極めて小さな組織です。谷は、自称プロボノを掲げて、巨大なWorld Wide Webの世界に小舟で乗り出し、小さな船(Webサイト)でも月に1,200人もの人達が覗きに来てくれていいます。小さな組織であろうと、社会貢献している実績をWebサイトという船に載せ、World Wide Webという巨大な海に送り出す。これがICT活用の醍醐味であろうと、私は考えます。

[3] Lynda Gratton著「ワークシフト」p.183より

[12]「★キュレーション時代の幕開け」 2011/02/17  agoria@agoria.jp

北京のPM2.5の発生源は設備の悪い発電所等による

中国が2009年に石炭の輸入国に変わり、なんと発電の78.9%が石炭火力に依存しています。加えて、冬場は一般家庭でも石炭が利用されます。石炭燃焼に伴い大気中に放出される浮遊粒子状物質のうち10ミクロン以下の粒子の2 /3 は、いわゆる”PM2.5”と言われています。冬から春にかけて偏西風に乗って日本まで運ばれます。かつて、中国が今のように経済発展をする前は、春に運ばれる黄砂は、季節の一現象として見られていました。現在では黄砂とともに有害な大気汚染物質(PM2.5や重金属等)も運ばれてきています。いわゆる「大陸からの越境汚染」です。西ヨーロッパあるいは米国とカナダ等では、すでに40年以上も前に国間の話し合いがつき、その対策が取られています。しかし、日本と中国の間ではこの対応対策が取られていません。今は、両国の間には尖閣(魚釣島)の問題が立ちはだかっており、越境汚染対策について話し合う状況にないのが実際です。さりながら、ネットで”

stop the PM2.5

stop the PM2.5

”のメッセージを中国に送りたいと思います。